A Rose For

夢を見ていた。夢というのは実現を目指すべきものではなくて現実の対岸にあるもの。それは例えば廃屋でゾンビを虐殺した後に短歌を詠んだり、知らない人とスカイダイビングをしたり、恋人との死別だったりする。現実のほうも偶には見るのだけれど、偶にしか見ないゆえにその法則がわからないでいる。

 

哲学的ゾンビという懐かしい概念が授業で出てきた。毎年、授業を受けている人の1/3程はこの概念が理解できないらしい。みんな中学生くらいまでには似たような事を考えて、でも哲学者がたいていのことは悩んでくれていることを知って安心したりしているのだと思っていた。それに僕はたいていの人が哲学的ゾンビとして見てしまっているし、自分も時々それになっている。

 

夢に出てくる知らない人と、夢の中ではうまく話せている気がする。起きたら顔はぼやけてしまうのだけれど、たいていの人は1度会っただけでは覚えられないからこれは自然なことだ。夢は面倒なことばかりだけど、この先その人達に会えるなら無理にでも生きてる意味があるのかもしれない。

 

今日も空は青かった。今の季節は薄めの青色。世界には2つしか色がなくって、それは僕の青とそれ以外の青なのだけど、最近の空は後者の色ばかりになる。だからカーテンをかけて部屋を守っている。カーテンも部屋も僕の色。部屋からアクセスしてみたマイナビってやつは初めて見る色でやっぱり怖かった。