礼文島レポ、続き。日曜日の朝、目覚める所から。
5:00、周りが起き出す音で目覚める。もうみんな寝袋を片付け出している。意識がハッキリして数秒後、体が冷えきっている事に気づく。震えが止まらない。寝袋にいたままでは邪魔なので死ぬ気で起床する。震えは依然止まらない。外では湖に朝靄。友人は朝日を見るために3時に起きて海岸に行っていたらしい。朝食はカップラーメン。自分のはシーフード味。やっと震えが収まってくる。
荷物を整理して、7:15のバスでスコトン岬へ。ここは礼文島最北端。
写真にトド島という小さな島が見える。冬にはトドがやってくるらしい。アザラシが1頭泳いでいるのを目撃。幸先がいい。雲ひとつない晴天。
スコトン岬から歩いてトド島展望台、ゴロタ岬へ。ただただ海が綺麗。昨日ほど花は見られない。
ゴロタ岬までは登り中心だったが、そこから下って海岸沿いへ。
ブイや、よくわからない機械などが放置されている。
海岸を歩いてから、再び登りに。水たまりにオタマジャクシがいた。恐らく湧き水。ジブリの絵でありそうな、お腹くらいまである草をかき分けて進む我々。崖のすぐ横を登る時は強風も相まってかなり怖かった。あんな風でも飛べるカモメとカラスはすごいなぁ。
スカイ岬で昼食。今この名前つけたらキラキラネームで叩かれそう。
ここの売店でトド肉を食す。
癖があって、味が濃い。元々生臭いのかもしれないけれど、タレと一味唐辛子で臭みは少ない。あまり固くなく、個人的には美味しかった。自分は食べていないが、ここの炙りホタテ串は道民曰く「今まで食べたホタテで1番ウマイ」らしい。
食事後はアスファルトの道を歩いてキャンプ場に戻る。途中でレブンアツモリソウの群生地に立ち寄ったが、想像より敷地が小さかった。
昨晩の海岸へ。
頭脳が小学生なので、水切り対決で大はしゃぎする。昨日は暗くて分からなかったが、瑪瑙のほどほどに大きな原石がかなり転がっている。「グェ-」「ゴガ-」という声の方向に目を凝らすと、アザラシが少し沖の岩場でゴロゴロしていた。遠くから見るとルックスがほぼナマコである。ナマコも近寄ったら可愛いのかもしれない。
キャンプ場ではテントをたたんでから昼寝組と散歩組で別れる。散歩といっても、近くのスーパーまで行ってソフトクリームを食べて帰ってきただけだ。15時に荷物を全て持ってバス停へ。先輩からフェリー用にと酔い止めを恵んでいただく。
しかし、15分に来るはずだったバスが5分遅れて到着した。普段ならその程度の遅れは全く気にしないだろうが、この時は違った。当初の予定では、バスがフェリー乗り場に到着する時刻とフェリーが出航する時刻は10分しか間がなかったのだ。つまり、5分遅れると、フェリー出航まで5分しか猶予がない。万が一乗り遅れると、次の日の最初の便までフェリーはない。
そんな緊張感の中バスに乗っていた。胃腸が弱いので非常に腹が痛かった。そんな我々の念を察したかはいざ知らず、バスは当初の予定時刻通りに到着し、無事フェリーに乗れたのであった。
これはフェリー内で購入したアイス。草っぽい味を想像していたのだが、抹茶ミルクそのものであった。
フェリーから望む利尻島。
19時過ぎ、フェリーは稚内に到着。みんなで温泉へ向かう。温泉はちょうどいい温度で、サウナもしっかり暑かった。自宅ではシャワーなので久しぶりの湯船であった。
風呂の前に食べたウニとじそば。
風呂上がりにセブンティーンアイスを食べ、ご機嫌なまま稚内駅のバスターミナルへ。バスが来るまでに時間があったので、暗くなった駅で晩酌。退廃的ないい香りがした。
23時、バスに乗車。近くにオッサンのいない席を取れたため、帰りはほどほどに寝れた。5:30、札幌着。札幌は暖かいはず、という幻想は打ち砕かれた。これにて礼文島レポートは終了。この後、学校のレポートに苦しめられたのは言うまでもない。