記憶が少しずつ、壊れていく
それは昨夜のアルコールのせいかもしれないし、
繰り返し思い出したことによる劣化かもしれない
思い出す度脆くなるが、思い出さねばなくしてしまう
20年生きると、自分がぼろぼろ壊れてくる
水かきが壊れて、指が出てくるように
その不安を埋めるために動き回る
自覚があるだけマシとも限らない
皆、何かから逃げている
きっと正体は皆同じだが、追いつかれないと何かはわからない
誰かの作った逃げ道を、走りながら考えた
こんなことを、真っ赤なペンで裏紙に殴る
日本語の詩は横書きに向いていない