日本はいつからクールになったのか

クールジャパン、という言葉がある。日本の漫画、アニメなどを海外に売り込む際には毎回言われる単語であり、政治面でも使われているのを読んだことがある。どうやら2002年に出た記事が発祥らしい(元ネタはクールブリタニアらしいが)。

 

自分はこの言葉がどうにも好きになれない。自分からクールと言ってしまっているサムさが嫌なのではない(もちろんそれもあるが)。それは「クール」と呼んでいるコンテンツの浅さだ。大抵の場合「漫画、アニメ、ボカロ(アイドル)」であり、良くても和食、テンプレ化した伝統芸能、しか指していない。いかにも「ガイジンってこういうのが好きなんでしょ??」というナメくさった態度にしか見えない。そんなアピールのしかたをしているのに漢字のTシャツを着ていたら笑うなんて性格が悪すぎる。

 

そして最大の嫌なポイントは「漫画、アニメ、ボカロ」は日本でもたかだか数十年しか歴史がないということである。ボカロに至っては自分が生まれた後に誕生している。歴史が浅い=コンテンツとしての価値が低い、とは考えていない。しかし、日本のアピールポイントがそれしかないのか、と考えると浅い国だなと思ってしまうし、数年のうちに他国のほうが盛んになるのではないかと感じる。

 

そして、日本は少ない。歴史的芸術作品をしっかりと集めている美術館はヨーロッパ諸国と比べて本当に少ないと思う。日本美術の鑑賞法や明治期の混乱の影響もあるのかもしれないが、あまり作品を国として大事にしようとする気は見られない。むしろ予算が削られつつあるとも聞いた(これはうろ覚え)。

 

これを考慮すると、自分はこの国がクールと堂々と言っているのには違和感がある。批判にしては根拠が薄すぎるけれど勘弁してください。愚痴っぽくなったのでここまで。