テスト前夜

暑い、非常に暑い。北海道の部屋は冬の寒さに耐えるため、密閉性を追求した結果として風通しの良さを失ってしまったのである。恐らく外はちょうど良い気温なのだろうが、自室は非常に蒸し暑く、テスト勉強を行うのを完全に阻止されてしまっている。

 

去年は7月の頭が暑かったのだがそれ以降は過ごしやすかった記憶がある。東京に帰省したのは9月だったので、去年は半ズボンを1度も履いていない。暑い夏のほうが夏らしくていいと方方で言ったものである。

 

しかし今年は半ズボンを履こうか迷い出した。収納用真空パックから取り出すのが億劫なのだが、長ズボンはしんどくなってきた。冬を越え、すっかり体が札幌の気温に慣れてしまったようである。ポジティブに考えれば適応力の高いからだなのかもしれないが、そうならば暑さにも早く適応して欲しいものだ。

 

去年はほとんど夏バテしなかったのだが、今年はもう夏バテ気味である。自分は四季の中で夏が1番好きなのだが、東京にいた時は毎年夏バテしていた。夏バテすると、元々あまりない食欲がまったくなくなってしまう。羅生門で老婆から着ぐるみを全て奪ってくのと同じくらいの無慈悲さだ。固形物で食べようと思うのはアイスくらいだ。幸いアイスは好物だが、如何せん栄養がない。栄養が足りないとますます弱る。そんな調子で、毎年夏は何もせずにダイエットに成功する。

 

東京と比べれば全然暑くも何ともないのは重々承知である。40℃なんて出された日には指の二三本くらい簡単に溶けおちてしまうだろう。なにせ夏は自分の体の5%はアイスで出来ている。サクレレモンのレモンだけを食べ続ければ少しは融点が高くなりそうだが。

 

そんなこんなで、帰省が非常に心配である。東京の8月は2年ぶりだ。道端で自分が溶けていたら助けてください。以上の文章の意味がわからない人は脳内タンパクが変性している確率が高いので、安静にしてお過ごしくださいませ。