珈琲

久しぶりにコーヒーを飲んだ。それまでは週3、4回は飲んでいたのだが、先週と先々週は精神的に参ってしまっていて全く飲む気が湧かなかった。誰かが淹れてくれたって、口をつけなかったかもしれない。

 

課題などを書かねばいけない時、つまり集中せねばならない時によくコーヒーを飲む。飲まないと思考が霞がかっていて、なにを考えても同じ景色しか見えないからだ。淹れる過程で、逃避への諦めもつく。十分に冷ましてから、「やれやれ」と念じつつ飲む。

 

コーヒーを不健康だと捉えてしまうのは、コーヒーが元気をもたらすからだ。それは元気でいなければいけない社会を想起させる。元気でいる間はただ気分が少し上がる飲料だが、そうでない時は社会参画の象徴のように感じられる。

 

実家にいた頃は、毎朝コーヒーだった。あの時は元気で、人生を早急に楽しみ切って死ぬことしか考えていなかった。今は朝食が不要な時間にしか布団から出ない。