爪と振袖

今日、手の爪を塗った。足の爪は数日前に塗っていたのだが、手は他人からから見えるのでためらっていたのだ。

でも我慢できず塗ってしまった。一応書いておくが自分はネイルが似合う人間では決してない。むしろ塗っていたら気持ち悪い部類のルックスであると評価している。周囲にも褒められないし初対面だったら引かれる確率が高い。それでも塗ってしまったのは”自分の爪を塗る”という行為にたまらなくワクワクしてしまうからだ。塗る前と塗った後では明確に変化がある。明確に、だ。

これは変身願望の一種である。思うに、この変身願望が自分は人より強いのだと思う。お面が好きなのも、化粧をしてみたいのも、振袖を着たいのも、変な髪色にしたかったのも全部この願望に起因していると思われる。なにか外見を変えるだけで違う人になったような快感、それが好きなのである。ステージに立つのが好きだったのはもしかしたらこの願望が別経路で現れていたのかもしれない。

振袖が着たいのは変身願望と別にきれいなもの、かわいいものに対する憧れも入っている。自分が振袖の似合わないことは百も承知なのである。骨格からしてダメなのであるからどうしようもない。しかし振袖がきれいなのもまた事実である。きれいな服、自分の趣味に合う服がたまたま女性ものだったのである(ここら辺の話は高3の日誌にも書いた)。そもそも現状として女性のほうが着飾ることが多い社会であるので(これにはフェミ問題など賛否あるが)、女性服のほうがバリエーションがあっていい服が多いのも必然に近いだろう。特にファッションのバリエーションの数は圧倒的に女性優位であろう。ある年齢になると女性はファッションに関心を持たないとあーだこーだ言われるのは問題だが、それでも羨ましい。

 

だから自分があのワンピースいいな~というようなことを言っていてもそっとしておいてくれという話。