終わりなんてない顔をして

軽自動車に轢かれかけた。逃げることもせず、死ぬならもっと重い車がいいなと考えていた。結局車は僕の30cm手前で止まり、僕はそのまま帰り道を歩き続けた。

 

東京にいるとなんだかふわふわする。人の密度が高すぎて、中身の薄い自分は地に足をつけられない。僕にとって1番長く住んでいた街だから一応ホームではあるのだけれど、一人暮らしを始めてからの東京は遊びに来る所になってしまったから非日常という感が抜けない。大半の友人にとっての日常の中で、僕だけが余命宣告済かのように遊び回っている。

 

心配事はお金のことくらいだ。友人からは会う度にバイトを勧められように、自分は全く働いていない。働かない理由は書き並べても面白くないので割愛するが、僕は働かなくては生活出来ない(例えば学費や生活費を自分で稼がねばならない)環境ではないし(そのような環境でバイト戦士の友人は尊敬している)、生死に関わるほど困窮してはいない。僕のような環境でもバイトをする人間はいくらでもいるが、僕にとってはきっと金を稼ぐことは「現実」そのものなのであって、このブログを読めばわかるように僕は現実から逃げ続けている。

 

札幌に戻ったら沢山勉強しようと思う。人に会ってばかりで1人で読書したり音楽を漁ったり出来ていない。交響楽的社会、形而上学的道徳観の中で、僕だけは少年マンガ原理主義に則って進んでやるのだ。そろそろブログを始めてから丸1年になる。思ったよりも文章は向上していない。4月には肩書きの学年も1つ上がる。思ったよりも才能は向上していない。思ったより、と書いたが1年前に何を思っていたかは闇の中だ。

 

札幌に戻ったら会わなかった友人に手紙を出そうと思う。片想いを受け入れた人間ほど怖いものってないのでは?