6月

6月になった。薄紫色の季節、その印象は共感覚によるものではなくて、きっとカレンダーなどに6月のモチーフとして紫陽花が多用されていたことによる刷り込みのはず。6月はその淡い印象が好きだ。紫陽花のような紫は、非常に日本的な色という印象がある。

 

梅雨時は頭痛のする日が多くて、高一のときはクラスメイトによく頭痛薬を分けてもらっていた。喘息の薬と飲み合わせが悪いみたいだったけど、その友人とはいまだに仲が良好なので全く問題ない。体調がすぐれない日が多かったのに、あまり6月が嫌いでないのは誕生月だからなのだろうか。

 

雨の多い季節なのに水無月というのはなぜなのだろうと思ったら、どうやら無は連体助詞で「水の月」という意味らしい。なんと紛らわしい、神無月もどうやら同じ用法のようだが、wikipedia調べなので信じるかはあなた次第だ。どうでもいいが、水無月という和菓子の名前は初めて知った。スーパーにありそうな見た目だが、食べたことがあっても覚えていないだろう。

 

雨といえば、先日みた坂本龍一のドキュメンタリーで、教授がバケツをかぶって打ち付ける雨の音をベランダで聴くシーンがあった。それは自然界の音を探すためにやっていたのだが、バケツをかぶってたたずむ姿が印象的で、もしポートレートなどを撮る機会があったら同じ格好をさせてみたいと思った。モデルをさせる人がいないので、きっと実現しない。

 

札幌はここ数日暑くて、しばらく雨が降っていない。こっちに越してきて4年目なのでもうすぐ雨が続いて急に冷え込むであろうことも、それで体調が不安定になることも、北海道に梅雨がないのは嘘であることも、全部お見通しだ。今年は初めて梅酒を仕込めた。いつ飲み頃になるのかは、残念ながら見通せない。